呼び水

日記です

沼と白鳥

今日のピクニックのこと。

 f:id:aomidorinomizu:20171028000513j:image

昨日、夜寝る前にずっと渓流のことを調べていたのだけれど、気づいたらそのまま床で毛布をかぶって寝ていた。ここのところ旅行とか出張とかが続いていて、それでとうとう体力が尽きたっぽい。だいたいいつも4〜6時くらいの間には起きるのだけれど、今朝は10時過ぎにやっと起きた。充電切れの寝方だ。おとといは出張で、ずっと慣れない踊りを踊っていた。その筋肉痛がまだ抜けきらない。これがダルさの原因かもしれない。


そのまま夕方まで寝続けるつもりだったけれど、カーテンの隙間から外をのぞいてみたらとてもいい天気だったので気合を入れて毛布から這い出る。ここで這い出ることができるかどうかで1日が決まる。秋冬は勝率が低い。洗濯機をがらがら回している間に、少し前に福島で買った大きな梨を剥いて丸かじりする。1.4キロもある大きな梨で、名前はかおり。甘くておいしかったのだけれど、真ん中のあたりがちょっと腐っていて焦った。虫食いもしれない。とにかくちょっと危険な感じだった。腐ったところはギリギリかじらなかったけれど、お腹を壊しやしないかと一日中ヒヤヒヤしていた。

f:id:aomidorinomizu:20171028141829j:image

 胃に物を入れてもまだ少し眠いので、部屋の掃除もそこそこにソファーに転がる。洗濯が終わるまでの間、コーヒーを飲みながら渓流釣りの動画を見ていた。渓流釣りのことはちっともわからないのだけれど、水の音や熊鈴の音が心地よいし、水中の魚や堰が映っているものもあって、ぼんやり流し見るのにとてもいい。人があまり喋らない、静かな動画を選んでよく見る。

相変わらず、自分でいれたコーヒーはあんまりおいしくない。家を留守にすることが多いとなお下手になる気がする。練習しよう。おいしいコーヒーが飲みたい。

 よく晴れた日に洗濯物を干しつつ窓を開けて換気をすること、普段使わない部屋(カーテンすらかかっていない アイロン台しか置いていない四畳半)で静かにアイロンがけをすることがとても好きだ。水辺に出向くのと同じくらい気に入っていると思う。秋のひんやりした風を浴びつつ家事をしたらなんとなく眠気が落ち着いてきたので、シャワーを浴びて散歩に出ることにした。大きい梨でそれなりにお腹がいっぱいだったのでお昼ご飯については保留。本当は早起きして奥入瀬渓流錦秋湖に行きたかったけれど、寝坊をしてしまったし、夜は夜で職場に寄る用事があったので今回は近場にした。出がけにのぞいた家のすぐそばの水路は春夏に比べると水かさが減っていたけれど、流れが穏やかな分よく光を反射してぴかぴかと美しかった。この水路の近くでは3匹のねこを見かけることが多い。わたしは水路パトロールねこと呼んでいる。水路パトロールねこ、最近会ってないな。元気だといいな。

f:id:aomidorinomizu:20171027235233j:imagef:id:aomidorinomizu:20171027235239j:image


乗換駅でおやつを仕入れて、少し混んでいる電車に揺られる。海に行くか沼に行くかギリギリまで悩んだけれど、前々から行ってみたかった沼と公園を目指すことにする。紅葉が見られればいいなと思ってそうした。沼の最寄り駅を出て歩き出したのが15時半過ぎだったから、いつ日が暮れるかとちょっとドキドキしながら歩く。暗くなる前に水辺につきたいところだけれど、秋は日が落ちるのが早いしわたしはだいたいいつも迷子になったり寄り道をしたりするのでなかなか計画通りには動けない。

 
グーグルマップを見ながら歩いたのにどこかで脇道にそれてしまったらしく、フェンスを挟んだ、公園の外側の道に出てしまった。人目もあるからフェンスをよじ登るわけにもいかず、ちょっと困った。

f:id:aomidorinomizu:20171027235337j:imagef:id:aomidorinomizu:20171028141710j:image

フェンスの向こうの楽しそうな人や美しい芝を眺めながらしばらく道なりに歩いていると目指していた沼に突き当たって、そこからようやく公園側に入れた。だいたい30分くらい歩いたかな。日はまだ落ちていない。よかった。 

f:id:aomidorinomizu:20171027235444j:imagef:id:aomidorinomizu:20171028000220j:imagef:id:aomidorinomizu:20171028000254j:image

紅葉にはまだ少し早かったかもしれない。それでも夕日で照らされた山とぴかぴか光る沼はとてもきれいだった。風も穏やかだったので水面がつるつるしている。水際からすこし離れたところに座り込んで、膝の上におやつを広げる。クリームボックス・カフェオレボックス・飲むヨーグルト。甘いものばっかりだ。クリームボックス、甘くてひんやりしていておいしい。大好き。バス釣りをしている人が遠くにいるくらいで、沼の周りはとても静かだった。ぼんやりしていると遠くにいた白鳥が寄ってくる。お腹が空いているのかな。手持ちのパンを食べきってしまったあとだったのであげられるものがなくて申し訳なく思った。いろんな水辺に行くたびに、居残り白鳥を見つけている気がする。冬になったらたくさんの白鳥が飛来するのだろうか。もう少し寒くなったら白鳥を見にまた来ようかな。

f:id:aomidorinomizu:20171028000402j:imagef:id:aomidorinomizu:20171028000420j:imagef:id:aomidorinomizu:20171028000422j:image

 

帰り際は閉園間際の公園の中を通り抜けた。夕日に照らされながらサッカーの練習をしている人や犬の散歩をしている人が沢山いて賑やかだった。夕日に向かって歩くとかなり眩しい。秋の、少し寒い夕方は本当に美しいと思う。

とても楽しかったけれど、あっという間にあたりが暗くなってしまってすこし寂しかった。図書館に寄って職場へ向かった。

 f:id:aomidorinomizu:20171027235653j:image

 

それから、台風が来る少し前に、非番で女川に散歩に行った。前に女川に行ったのはたしか1年くらい前だと思う。ガラガラの電車に揺られている間、りんごをぴかぴかに磨いていた。昔はよく、兄と一緒に縁側でりんごを磨いていた。秋映という名前のきれいなりんご。いい名前だな、秋に映える。乾いた布でこするとすぐにツヤが出てくる。ぴかぴかのりんごは日の光をあてるとさらにぴかぴかに輝く。誇らしげにも見える。かわいい。

f:id:aomidorinomizu:20171028000033j:image


石巻から女川に行く時横目に見える万石浦がとえも好きだ。晴れた日はきらきら光る穏やかな内海。窓側の席に座って、曇りの日の薄暗い景色をを眺める。去年は夕方に万石浦の周りを歩いて迷子になった。また行きたいけれど、今度は暗くなる前に歩き出した方がいいだろうな。

f:id:aomidorinomizu:20171028000111j:imagef:id:aomidorinomizu:20171028000132j:image
女川の駅のあたりはまだ工事をしているところが多くて、なかなか海には近づけない。工事が終わったら、どんな街になるのかな。どんな港になるのかな。駅前は新しくきれいなお店が並んでいて、土日は特に観光客で活気付いている。前に来た時はたしか海鮮丼を食べた。女川丼のポスターはどれも良いので気になったら見て欲しい。今回は雨風で身体が冷えきっていたのでコーヒー屋さんに立ち寄った。気仙沼のコーヒー屋さんの分店だったと思う。コーヒー屋さんを出て、駅とくっついている温泉施設に向かう。女川温泉ゆぽっぽ。静かでこざっぱりとしていて、平日だと地元の人が多い気がする。広いお風呂でゆっくり身体をあたためて、休憩室でさっき磨いたりんごをかじって、帰りの電車はずっと寝ていた。
石巻牡鹿半島のあたりも、時間をかけて歩きたいな。

 

久しぶりの日記でした。おしまい。